秋のチョウ観察会開催しました。
10月6日 日曜日 秋のチョウ観察会を開催しました
前回の春の観察会に参加くださった方に加え、今回初参加の方もいらっしゃり、また今回はお子さんのご参加が多くにぎやかな観察会になりました。朝には午前中一時雨の予報もあり心配していましたが、降られることはなく、暑くも寒くもない快適な観察会になりました。
はじめは集会所で荒居先生の「チョウとガの違いについて」の講義。春の講習会でも取り上げられたテーマですが、今回は進化の流れについての体系的な説明もあり、より深く掘り下げたものでした。でもお話はとても平易でわかりやすく小学生のお子さんたちも熱心に聞き入っていました。
最初に野鳥の森公園で、先生が下調べの時見つけた「カエンタケ」を紹介。噂には聞いていましたが本当に燃えるような赤で、なんとも異様な姿です。このあたり、古木になって弱ってきたクヌギやコナラは多いので、あっても不思議ではないのですが、実物を見たのはみな初めてでした。
(なお観察会の翌日、あかねこくらぶから市のみどりと公園課にカエンタケの件をお知らせしたところ、市で撤去してくださいました。ですので今はもう見るころができません)
この日の天気は曇り、野鳥の森公園ではヒカゲチョウが飛んでいました。荒居先生が捕まえてくださり、翅を見せてくださいました。
よくチョウやガの目玉模様は捕食者を驚かせるためのものと言われていますが、ヒカゲチョウは捕食者にここに頭がある、と思わせ、わざと身体から遠い翅の先を狙わせ逃げ切る、という作戦をとっているそうです。ところがその先生のお話は、ここだけでは終わりませんでした。
終盤、西分橋に戻ったところで突然ヒカゲチョウが飛んできて、一人の手の上にとまりました。皆びっくりしていると「あ、目玉模様がちぎれている」「小鳥のくちばしの形でかじられてるね」「逃げ延びたんだね」と子供たちの声。ここで序盤での説明を実際に見ることができたのです。不思議とこのチョウ、参加者による「撮影会」の間じっと良いモデルになってくれていました。
オープニングの座学では、チョウの口吻についての講義もありました。蜜などを吸うために進化したストローのような口は、元は顎の先にあった2本の髭のようなものが伸びてくっついたものだそうです。口吻をよく見ると真ん中に溝があるのがわかります。先生が飛んでいるアカボシゴマダラを捕まえて、その口吻を見せてくださいました。
ずっと曇りでやや涼しかったため、チョウの数は少なかったですが、発見の多い観察会になりました。
これから秋のチョウ観察シーズンを迎え、緑道散策がますます楽しみになります。